壁の下地探し

2020/7/3

に簡単な手すりや、カーテンレールを付けたい等の取付けをしたい時、壁の裏の柱は見えないので、どうやって下地探しをしたら良いか判りませんよね。

また既に下地(壁裏)探知器具をお持ちの方でも、上手く柱が探せられないので良い製品や方法をお探しかと思います。
こんなお悩みの方に、下地を探す方法とおすすめの探知器具10機種をご紹介致します。

便利な探知機の一覧表も有りますので、お急ぎの方は先に こちら からサッと確認が出来ます。それでは、ご覧下さい。

壁の下地探しの方法

壁の画像

壁の下地工法

主な壁の下地工法
  1. 木造壁の下地工法:下地は木材の柱、主な建物・・木造家屋(マンション・鉄筋コンクリート住宅でも使われる事がある)
  2. 軽鉄壁下地工法(LGS工法):下地は金属の柱、主な建物・・工場、鉄骨住宅、鉄筋コンクリート住宅、マンション
  3. GL工法:下地はコンクリート壁(内装は石膏ボードを接着)、主な建物・・鉄骨住宅、鉄筋コンクリート住宅、マンション

壁の下地はどうなっているかご存じですか?既にご存じの方は、ここを飛ばして頂いても結構です。

下地を理解する為に、最初に壁の下地工法について簡単に説明致します。壁の下地(間柱)の素材は、下地工法によって異なります。(上表をご覧下さい)

壁に何かを取付ける場合、下地が木材(木造壁の下地工法)ならば、間柱が見つかると木ネジで取付けが可能です。もし、それ以外の下地(金属やコンクリート)ならば、専門の業者に取付けを依頼した方が良いでしょう。

また、壁の内側には、電源の電線等が有る為、柱の位置を探知するだけでは危険な場合が有ります。これは注意が必要ですね。

明日香明日香

次に、下地探しの3つの方法をご紹介します。

下地探しの方法

下地探しの方法
  1. 針式:利点・・素材の位置が正確に判る、費用が安い/ 難点・・壁に針の跡が付く、刺す位置の推定が難しい、コンクリート等には使えない
  2. 磁石式:利点・・壁に傷を付けずに探索できる/ 難点・・磁石で付かない素材は判別出来ない、下地の正確な位置が判り難く針を使う事がある
  3. 電子式(センサー式):利点・・壁に傷を付けずに探索できる/ 難点・・下地の正確な位置が判り難く針を使う事がある

道具を使って下地を探す方法は、一般的に3つの方法が有ります。上表を参考に、探知方法を選びましょう。

針式は、壁を何回か叩く等して柱の位置を推定し、その推定位置に針を刺して柱の位置を特定する方法です。
上手くやれば、安い費用で柱の位置が確実に判りますが、壁に針の跡が付く上に、針を刺す位置の推定が難しい様(経験が必要)です。

磁石式は、壁の石膏ボードを止めるビス(金属)を、強力な磁石で探知して下地を探す方法です。
壁に傷を付けずに探索ができますが、磁石で付かない素材(木材等)は判別出来ない事や、下地の正確な位置が判り難い為、針も使う事が有ります。

電子式は、センサー式と呼ぶ事が多い様ですが、2つの電極を使って静電容量の違いを計測して、下地を探す方法です。
良い点は、壁に傷を付けずに探索ができる上に、素材の種類が判別できたり、電線を避ける事も可能です。難点は、下地の正確な位置が判り難い(又は判らない)為、針も使う事が有ります。

それでは、下地の探知器具について、詳しく見ていきましょう。

下地探知機(電子式)おすすめの8選

電子式の下地探知機は、他の探知方法に比べ優れた点が多い為、壁の下地探知器具として最も広く使われています。

コンクリート内の金属探知や、下地の種類(金属、木材等)が判別出来る点は、他の探知方法では殆ど出来ません。また針式に比べ、壁に傷を付けないで探査できる点もメリットです。

しかし、市販の機種は多くて、一体どれを選べば良いか迷いませんか? また、本当に探知出来るのか判り難いですよね。

そこで徹底調査を行い、8機種を厳選しました。使い易さや機能・性能面で、初めて使う方から業務用にも使える順に並べて有ります。

確実に下地の位置を確認したい場合は、高性能な機種(ここでは、BOSCHの2機種)以外は、針と組み合わせて確認した方が良いでしょう。

ミスターエポックミスターエポック

各製品の使い方は、動画をご覧下さい


パナソニック EZ3802


引用先:amazon.co.jp

<特徴>

大手電気メーカー、パナソニックの電動工具の一つです。

最大の特徴は、電池寿命が長い事(毎日15ケ所測定で、約1年使用)で、容量はランプで確認できます。探知可能な素材は、3種類(金属、木材、プラスチック)とシンプルで、探知するとランプとブザーでお知らせします。

このクラスの探知機は、柱の中心位置を探すのに、何回かマーキングが必要です。使い方は、上の動画をご覧下さい。

上級機の様に多機能では有りませんが、品質やデザインで選ぶなら本機をおすすめしたいです。

<主な仕様>

最大探知深度 金属:50mm、木材:25mm、プラスチック:13mm
電源:使用時間 単3×2:約1年(毎日15ケ所使用時)
機能
公式サイト パナソニック)EZ3802


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STS WBS-8652


出典:Amazon.co.jp

<特徴>

STS株式会社(エス・ティ・エス)は、測量・測定機器・レーザー機器等の製造販売をする日本のメーカーです。

綺麗な液晶と、カッコイイデザインが特徴ですね。本機は簡単操作を考えた製品で、面倒な探知素材の切換えは有りません。

探知可能な素材は、4種類(金属、非鉄金属、通電線、木材)で、素材の探知位置(中央)や、探知深度が液晶表示されます。最大探知深度は、金属は80mmと深いですが、木材は20mm迄です。

また、ソフトケースが付属されています。本機は、特に金属類を探知したい方に向いた製品でしょう。

<主な仕様>

最大探知深度 金属:80mm、非鉄金属:60mm、通電線:50mm、木材:20mm
電源:連続使用時間 006P_9V:6h
機能 自動電源オフ
公式サイト STS)WBS-8652


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山真製鋸 RP-SS(リアルプロ)

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<特徴>

山真製鋸株式会社(やましんせいきょ)は、電動工具等を製造販売をするメーカーです。本機の外観は、一見アイロンにも見える様なユニークな形です。

特徴は、探知素材(木材の柱等)の位置以外に、幅や間隔がLEDランプとブザーで、視覚的にすぐ判る様に工夫されています。本体の裏にローラーがあるので、並行に移動し易いですね。

探知可能な素材は、4種類(金属、非鉄金属、通電線、木材)で、素材探知モードの切替え(木材と金属の2種類)が可能です。壁裏の素材を、素早く確認したい方におすすめの製品です。

上の使い方のデモ動画では、横に多数並んだLEDランプで表示されて、柱の幅等が判り易いですね。

<主な仕様>

最大探知深度 金属:38mm、非鉄金属:20mm、通電線:40mm、木材:38mm
電源:連続使用時間 単3×2:6h
機能 素材探知モード切替え(2種類)、電線警告
公式サイト 山真製鋸 RP-SS


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シンワ測定 79156


引用先:Youtube)Shinwasokutei

<特徴>
シンワ測定株式会社は、その名のとうり、数多くの測定器具を製造販売をする日本のメーカーです。
青の綺麗なデザインが特徴的です。

金属の探知に優れたセンサーで、壁の探知深度(感度)を2段階に設定できます。また液晶表示で、柱の中心が一発で判ります。

探知可能な素材は、3種類(金属・電線・木材)で、探知されると表示とブザーでお知らせします。握りやすいグリップを使っていますので、よく使う方におすすめしたい製品です。

<主な仕様>

最大探知深度 金属・電線:19mm(通常モード)、25mm(深モード)、木材
電源:連続使用時間 006P_9V
機能 液晶表示、探知深度切替え(2段階)、電線警告
公式サイト シンワ測定 79156


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Franklin Sensors ProSensor 710+



出典:Youtube_Franklin Sensors社

<特徴>

Franklin Sensors社は米国のメーカーです。本機は、横幅17cmの幅広い測定面を持ち、13個のLED表示器で複数の柱でも視覚的に教えてくれます。

探知可能な素材は、3種類(木材、金属・電線)で、探知深度が約38mmもあるので深い柱まで調べる事が出来ます。柱の位置と幅を素早く探知したい方におすすめの製品です。

<主な仕様>

最大探知深度 木材、金属・電線:38mm
電源:連続使用時間 単3×2
機能 LED表示
公式サイト Franklin Sensors ProSensor 710+


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BOSCH(ボッシュ) GMS120(Professional)

出典:Amazon.co.jp

<特徴>
BOSCH(ロバート・ボッシュ)は、ドイツの自動車部品・電動工具のメーカーで、日本ではボッシュ株式会社(日本法人)が販売しています。

本機は、電動工具を手がけている老舗メーカーらしく、ラバーグリップやボタンの配置等、完成度が高い印象です。機能面も豊富で、自動校正、素材探知モード切替え(3種類対応)、自動電源オフの3つの機能が有ります。

探知可能な素材は、4種類(金属、非鉄金属、通電線、木材)で、探知されると表示とシグナル音で知らせます。金属の探知深度が、120mmとなかり深い所まで探知可能です。但し、クイックで使いたい時に、探知モードを切り替える事が煩わしいかなと思います。

バックライト付きの液晶表示な為、暗所の作業にも使えます。これは便利ですね。また、付属にキャリングバッグとハンドストラップが付属されています。一般家屋の下地を正確に探知したいなら、本機をおすすめします。

<主な仕様>

最大探知深度 金属:120mm、非鉄金属:80mm、通電線:50mm、木材:38mm
電源:連続使用時間 006P_9V:5h
機能 自動校正、素材探知モード切替え(3種類)、自動電源オフ
公式サイト BOSCH)GMS 120


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Bosch(ボッシュ) GMD120 (Professional)

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出典:Joshin楽天市場

<特徴>
本機は同社のGMS120に比べ、更に高精度で通水樹脂管も探知できます。また狭い場所でも測定しやすいコンパクト設計となっています。

探知可能な素材は、4種類(金属、通電線、木材、樹脂管)で、探知されると表示とシグナル音で知らせます。

<主な仕様>

最大探知深度 金属:120mm、通電線:60mm、木材:60mm、通水樹脂管:60mm
電源 単3*4ケ、又は純正充電池10.8V
機能 自動電源オフ
公式サイト BOSCH) GMD120

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BOSCH(ボッシュ) D-tect 200 JP


引用先:Youtube)Bosch プロ用電動工具 Japan

<特徴>

本機はD-TECT 150の後継機種で、コンクリート内の鉄筋の位置を正確に探知する事が出来る、非常に高度な下地センサーです。探知素材の位置に加え、素材の種類や、深さをミリ単位で表示してくれます。その型名のとうり探知深度はトップレベルの200mmを誇ります。

探知可能な素材は、5種類(金属、非鉄金属、通電線、木材、樹脂管等のプラスチック)と、大半の素材をカバーしています。

また、素材探知モードは、コンクリートモード(最大探知深さ8cmと20cm)、石膏ボードモード、金属モード等細かく設定できます。まさに、業務用に使える下地センサーと言えるでしょう。

他の機種に比べ高額で、使いこなしに時間が掛かりそうな製品ですが、高度な探知目的で使う方には是非おすすめしたい製品です。上の使い方を示した動画をご覧下さい。

<主な仕様>

最大探知深度 金属・非鉄金属・通電線・木材・プラスチック:150mm
電源:連続使用時間 単3×4:5h(アルカリ)、7h(ニッケル水素)
機能 素材探知モード切替え(6種類+全感知、計7種類)、自動電源オフ
公式サイト BOSCH)D-tect 200 JP


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マキタ(Makita) WD181DZK


引用先:Youtube):マキタ

<特徴>
 コンクリート等に埋設された金属・通電線・樹脂管を高感度のレーダーアンテナで壁の中深くまで探知する業務用の超高精度な下地探知機です。
 表示パネルはフルカラー液晶でバックライト搭載の4.1インチ液晶モニターです。

また埋設した状態により、次の2つのモードが選択できます。
・シングル探知モード:鉄筋などの直線的な埋設物を探知。
・マルチ探知モード:CD管、PF管など斜めの埋設物を探知。

非常に高価な下地センサーですが、最高レベルの検知が出来ます。

<主な仕様>

最大探知深度 コンクリート等に埋設された金属、通電線、樹脂管:180mm
電源:連続使用時間 28時間(BL1860B)、22時間30分(BL1460B)
機能 自動電源オフ
公式サイト マキタ WD181DZK


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下地探知機(針式、磁石式)のおすすめ

針で壁の下地(間柱)の位置を調べるだけなら、事務用の長めのピンでも使えると考えた事が有りませんか?

そこで実際にピンでやってみると、針が曲がったり、指に大きな負担が掛かったりして、上手くいかない事に気ずかれたと思います。また力を入れすぎて、指が痛くなる事も有りますよね。

ここでご紹介する針式の下地探知機なら、日曜大工が不慣れな方でも安心してお使い頂けます。では、見ていきましょう。

シンワ測定 79025(どこ太 Basic 35mm マグネット付)


引用先:Youtube)Shinwasokutei

<特徴>

針式の下地探し器具では、シンワ測定が豊富な種類で、最も推奨したいメーカーです。

本製品は、壁が石膏ボードの下地探し用で、マグネット(磁石)も付いた1台2役の下地探し器具です。これは便利ですね。針が差し込める範囲は、壁厚が35mm迄で、磁石の探知範囲は、壁厚が13mm迄です。

壁に針を差し込むと、差し込んだ深さがミリ単位の目盛りで判るので、間柱に取付ける時にネジの長さが決められます。また磁石が感知すると、「カチッ」と音がするので、そこが石膏ボードのビスの位置だと判ります。

またこのBasicシリーズには、壁厚が25mm迄のタイプ(79023)と、壁厚が45mm迄のタイプ(79026)も有りますので、壁の厚さに適した機種を選べます。使い方は、上の動画をご覧下さい。

<主な仕様>

測定最大壁厚 35mm
公式サイト シンワ測定 79025

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シンワ測定の電子センサーと針式センサーのセット品。 下地探しはどちらも必要だった為、筆者は最初からこのセットを買えば良かったと後悔しています(^^)

下地探知機(電子式)の仕組み

電子式探知機の仕組み

画像引用元:シンワ測定株式会社

電子式の下地探知機って、どんな仕組みで壁裏の柱を感知しているのか、御存じでしょうか?

判り辛いかも知れませんが、簡単に言うと、2つの電極を設置し、その電極間の静電容量の変化で柱であるか検知しています。(だから、壁を横にスライドさせる必要があるのですね)

また、上図右下の「湿気について」では、壁材に湿気が多い場合、正確に探知できない事が書かれています。ここは、注意点ですね。

もし高精度な下地探知センサをお探しなら、今回ご紹介した中では、
「BOSCH GMS120(PRO)」
「BOSCH GMD120(PRO)」
「BOSCH D-tect 200 JP」
「マキタ WD181DZK」
がお勧めです。お値段は高めですが、業務用に使われるほどの探知能力を持っています。

下地位置が判った後の穴開けやネジ締め

ここまで下地を探す為の機器や方法をご紹介しましたが、下地位置が判った後は、そこに穴を開けて釘を打ったりネジ止めをする事が多いと思います。
そこでこれらの作業で使う道具=ドリル、インパクトドライバをご紹介します。

ドリル、インパクトドライバ


出典:Youtube)マキタ公式

壁の穴開けやネジ締めには、充電式のドリルやインパクトドライバが便利です。

海外には安価な製品がありますが、使いやすさや品質、寿命を考えると国産が良いと思います。
メーカーはプロがよく推奨する、マキタ(makita)か、ハイコーキ(HIKOKI、旧・日立工機)の製品を選べば、まず間違いないでしょう。

選定の大まかなポイントは、「トルク」、「重量」、「バッテリー」です。
●トルク重視なら、インパクトドライバを、 ●穴の仕上がり(且つ静穏性)重視なら、ドリル
とお考え下さい。
初心者は軽め(1.6KG以下)がおすすめです。

また、バッテリーは意外と高価なのでお値段も調べましょう。個人的には、互換性が高いマキタがやや有利と思います。

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下記に、軽くて使いやすいドリルとインパクトドライバを選びました。




えいさんえいさん

選定に迷ったら、マキタやハイコーキのドリル(インパクトドライバ)です。プロの職人も使っているのでカッコイイですよ

まとめ

 最後までお読み頂き有難う御座います。下地センサーは、DIYから業務用まで様々な製品が有りますが、探知感度や機能等の違いをご理解頂けましたでしょうか。

もし、プロ仕様の下地センサーが価格的にご無理な場合は、次の方法を提案します。
・電子式の下地センサーを使うか壁を叩いて大体の下地位置を特定(テープ等でマーキング)し、
・次にマーキングした位置(周辺含む)を、針式の下地センサーを使って特定する

この方法は壁に針の穴があく欠点がある為、穴埋め補修用充填剤で補修する必要があります。

ところで、最近の下地探査機には、電波で壁の内部を探知して、スマートホンでその状態を見る事が出来るハイテクなものが有ります。今後、この様なレントゲンみたいに画像で内部が確認できる探知器が普及するかも知れません。

この記事が、皆様のお役に立てたら幸いです。